放逸をゆるすべからず・・・
2007.12.29 Sat
人の子となり弟となる者の道10(放逸をゆるしてはならぬ)凡(そ)子弟年わかきともがら、あしき友にまじはりて、心うつりゆけば、酒色にふけり、淫楽(いんがく)をこのみ、放逸(ほういつ)にながれ、淫行(いんこう)をおこなひ、一かたに悪しき道におもむきて、よき事をこのまず。孝弟をおこなひ、家業をつとめ、書をよみ、芸術をならふ事をきらひ、少(すこし)のつとめをもむつかしがりて、かしら(頭)いたく、気なやむなどいひ、万のつとむべきわざをば、皆気つまるとてつとめず。
父母は愛におぼれて、只、其気ずい(随)にまかせて、放逸ををゆるしぬれば、いよいよ其心ほしいままになりて、ならいて性となりぬれば、よき事をきらひ、むつかしがりて、気つまり病(やまい)をこるといひてつとめず。なかにも書をよむ事をふかくきらふ。
(和俗童子訓 巻之二 貝原 益軒)

