今年いっぱいが・・・・

2006.12.11 Mon

友人の友人 の話である。

その男 五十代後半 料理人 女房 娘一人。

腕は良いんだが 素行不良。特に酒癖が悪い。
飲んで暴れる。

そんな訳で 女房は出て行き 娘は父親と母親を行ったり来たり。

そんな生活を続けていた 一年ほど前 彼は 肺ガンで倒れ入院する。
ガンは末期で脳の方にまで転移しているという。

治療の効果あって 一時的に小康状態 わりと元気 も この次 症状が出る時は おそらく最期であろう。
本人も家族も認めるところという。

そんなある時 娘が彼に言った。

『お父さん 今年いっぱいが 限度なんだからね。』

彼は 即 理解したという。娘の言わんとした事を。

今までの治療費 入院費は彼の入っていた保険で 支払われていた。
家のローンもまだ残っている。
彼が再び働くことは出来ないだろう。
そして その保険は 一年ごと契約の掛け捨ての保険だった。
来年の契約はありえない。

来年からは収入も無く 保険も無い 家のローンも払えず 家族も路頭に迷うことになる。

もし彼が今年中に最期を迎えるなら それがどんな理由であろうと 保険金は下りるのだ。
そうなれば家のローンも払い終え 葬式を済ませ 墓を建てても 2000万円は残るという。

娘がこんなにもシビアな人間になったのも 彼の素行不良がもたらす 経済的な困窮を 必死の思いで それこそ水道の水の一滴までも節約し 時にはトイレの水も流さないほどの やりくりの生活を続けさせてしまったからだ と 彼は分析する。
自業自得という訳だ。

そして彼は友人に相談したという。

『私はどうすべきか・・・今年中に 死ぬべきなのか・・・』

友人は 『人には散り際というものがある 今がそれだと思う』 と きっぱり助言したという。


このど素人も全く同意見だ。
父親として いや 人としての 誇りと尊厳を保ったまま 散るべきだろう。

出来るか出来ないかは分からないが 自分ならそうしたいと思う。


さて この結末は・・・・・。



 

  1. 2006/12/11(月) 01:35:34|
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